皮革製造メーカーのWEB担当 ヒロです。
フォーマルな装いにピッタリな「クラッチバッグ」。
ただ、「ダサい」や「時代遅れ」などの意見も聞こえてきます。
フォーマルでも使える、クラッチ(セカンド)バッグとはなんでしょう。
まとめてみます。
クラッチバッグとセカンドバッグの違い
まずは「クラッチバッグ」について、おさらいです。
「クラッチバッグ」とは肩ヒモや持ち手(ハンドル)のついてないハンドバッグの総称です。
「セカンドバッグ」とも呼ばれておりましたが、どちらもイコールで違いはありません。
ポイント
バッグとしては同じ意味になりますが、一般的にはクラッチバッグ「マチなし、薄マチ」・セカンドバッグ「マチ有り」のようなイメージで世間に浸透しています。
基本的に流行(ブーム)は繰り返します。
最初の流行は「セカンドバッグ」になり80年代~90前半になります。
まさに「バブル」の時代ですね!
セカンドバッグのブーム終焉後、2013年(?)〜「クラッチバッグ」と名称を変え再ブームへ。
現在一過性のブームは過ぎてますが、バッグのジャンルとして定着しています。
以下の章で、もう少し突っ込んで解説します。
クラッチバッグとは
clutch=(掴む、握る) bag から命名されています。
2010年代前半~からの再ブームですが、セカンドバッグとの1番の違いはマチ(厚み)です。
「マチなし・薄マチ」が基本で厚みは1cm程度。
これは諸説ありますが、持ち物が変化した事か影響していると言われています。
「携帯電話」 → 「スマホ」の流れですね。
スマホが誕生して持ち物が減り、大きなバッグ必要なくなりました。
極端ですが、カメラ・時計・メモ帳・CDプレイヤーなど・・・「スマホ」があれば完結。
クラッチを筆頭にですが、サコッシュやウエポ(ウエストポーチ)も含め、小さなバッグが現代の主流となりました。
セカンドバッグとは
元々は「バッグ イン バッグ」のように、大きめのバッグに入れ補助的に使っていたサブバッグになります。
ちなみに起源は「second(2つ目の)」と「bag(カバン)」と言う、和製英語から命名されました。
ポイント
「クラッチバッグ」が日本で「セカンドバッグ」として発売されたのが最初とされています。
セカンドバッグの特徴はマチがしっかりあり、厚めの荷物も収納可能です。
ただ、メーカーにより解釈が異なるのであくまでイメージになります。
クラッチバッグは「持ち手(ハンドル)がない手で掴むバッグ」とされますが、セカンドバッグは「持ち手」が付いてるアイテムも多く線引きは曖昧です。
明確に「ここが違う!!」とかないんですよね。
なぜ、クラッチ(セカンド)バッグが「ダサい」と言われるのか
「セカンドバッグ」→「クラッチバッグ」と時代は流れ、見た目も違うのになぜかダサいバッグと一部で言われています。。
セカンドバッグはその利便性から、バブル期に多くのお金持ち(?)男性が手にしました。
時代の象徴のようなバッグだったんですね。
しかし、バブル崩壊辺りの頃からは「ヤンチャ」な方々に好まれイメージとしては「金融屋」・・・いつしか「おじさんの休日バッグ」にまで、地位が落ちてしまいました。
このイメージが払拭できないのか、「クラッチバッグ」として再流行した際も「 チャラついてる」や「イキってる」など一部で言われ続けています。
ダサいのか否かで言えば、バッグそのものはダサくはありません。
むしろ、バッグインとしても使えるので便利なジャンルだと思います。
ただ、無難なバッグとも言えないので、「普段使い」ではバッグが浮いて悪目立ちする可能性は否定できません。
コーディネートが難しいかもですね。
ダサいとは言わせない!! メンズ向けクラッチバッグの選び方
普段使いでは合わせるのが難しいかったりする「クラッチ(セカンド)バッグ」。
ですが、一つ持っておくと役立つシーンがあります。
それが、冠婚葬祭などのフォーマルシーン。
男性は「手ぶら」が基本とされてますが、スーツの内ポケットに財布やふくさを入れると「シルエット」が崩れて美しくありません。
そんな時に役立つのがクラッチ(セカンド)バッグです。
フォーマルシーンでは以下の基準で選んでみましょう。
- A4以下のサイズを選ぶ
- 色は黒を選んでおけば失敗しない
- 素材は革 ただしアニマル柄はNG
A4以下のサイズを選ぶ
冠婚葬祭のシーンでは「ふくさ」を持ち歩く事が多くなります。
ご祝儀やご香典を包む袋「ふくさ」。
素材はピンキリですが、サイズは平均して12cm×20cm程度。
クラッチバッグへの収納を考えると・・・A5サイズ(14.8cm×21cm)を基準に探しましょう。
A4(21cm x 29.7cm)サイズを基準にすると少し大き過ぎます。
注意ポイント
バッグの収納サイズは「外寸」ではなく「内寸」をチェックしましょう。
一般的に内寸は1〜3cm程、外身より小さくなります。
収納したいアイテムのピッタリサイズではなく、「+1~3cm」のバッグを選択した方が収納にゆとりが出て安心です。
フォーマルシーンではA5サイズが収納できる大きさで充分。
また、「薄マチ」を選ぶのもポイント。
小脇に抱えた時に見た目が綺麗ですし、着席した際、「背もたれ」や「膝の上」に置いても邪魔になりません。
色は黒を選んでおけば失敗しない
結婚式などの「フォーマルシーン」ではスーツを着用する事になります。
スーツとの相性を考え、黒、ネイビー、ブラウンなどの「ダークトーン」のクラッチバッグをチョイスしましょう。
この時、派手なカラーや柄物は浮いてしまう可能性があるのでNG。
基本的には男性はシックな落ち着いたカラーを選択しましょう。
中でも「ブラック」を選んでおけば、変に目立つ事もなく間違いありません。
「結婚式」だけでなく「葬儀」でも使えるのでやっぱり「黒」ですね。
一つ持っておくと安心です。
素材は革 ただしアニマル柄はNG
フォーマルシーンにおける男性のクラッチバッグの素材は「黒の革」が理想です。
基本的に冠婚葬祭では「革」を選択しておいたほうがいいでしょう。
例えば「ナイロン」は便利な素材ですが革と比べると、どうしてもカジュアルに見えてしまいます。
また、革といってもアニマル柄はNG。
クロコ型押し、ハラコ、ファー素材などなど・・・
このマナーは男女関わらずですが、お祝いの席で殺生をイメージさせる素材はマナー違反とされています。
一昔前に比べマナーは緩くなったとされますが、フォーマルシーンでは変に個性を出そうとせず、無難なアイテムをチョイスした方が安心です。
「黒の革・無地・A4以下」でシンプルなアイテムを探しましょう。
クラッチバッグに財布が入らない時どうするか??
結婚式での最低限の持ち物考えると・・・
「ふくさ(ご祝儀)・ 招待状・ 財布・スマホ・ハンカチ(ティッシュ)」辺りでしょうか。
後は「鍵」だったり「常備薬」が必要な人もいるかともいます。
ただ、A5サイズ基準(14.8cm×21cm)の小さめクラッチバッグを使っていると、長財布の収納が難しい時があります。
一般的な長財布は、おおよそ(H10cm×W19.5cm)が平均的なサイズとなります。
縦横比では収納できそうに感じますが、クラッチバッグはマチ(厚)がありません。
「財布を収納したら膨れ上がってパンパン・・・」など、ありがちです。
いくつか解決策を提案します。
- クラッチバッグを財布代わりに使う
- マネークリップで最低限を持ち歩く
- フラグメントケースを使用する
クラッチバッグを財布代わりに使う
どちらかと言えば、「セカンドバッグ」に近いアイテムになるかと思います。
お財布バッグのようなジャンルですね。
内ポケットにカード収納や、小銭ポケットが設けられており、そのままお財布として使えます。
もちろん普通のバッグとしても使用可能。
「クラッチバッグ 財布」などと検索すると出てきますが、形や材質によってはアリかなと・・・
ただ、難しいですね。
例の「ダサい!!」問題と紙一重な気がします。
お洒落な人、是非に。
マネークリップで最低限を持ち歩く
マネークリップと言えば、紙幣を束にして挟んで携帯するアイテム。
なんとなく、お金持ちが使用するイメージの小物でした。
しかし、最近はキャッシュレス化もあり少し事情が違います。
クリップ単体ではなく、二つ折り財布として使えるタイプが人気です。
「折り財布」に「マネークリップ」が組み合わさったフォルムになり、厚みは1cm以下。
最低限のカードを収納し、紙幣はクリップでまとめます。
薄マチでスマートな印象、スーツスタイルにピッタリなお財布です。
背面に「小銭ポケット」があるタイプならお釣りも収納できますね。
フラグメントケースを使用する
フラグメントケースとは、薄型のカードケースをベースにした革小物。
最大の特徴は外側に付けられたカードポケット。
数枚のカードと一緒に現金(お札・小銭)も収納できるポケットもついています。
普通の財布と違い、あくまでカード収納がメインになり現金収納は補助のような位置付け。
薄く、コンパクトな作りでカードケースを大きくしたようなサイズ感です。
2018年辺りからジワジワと流れがきており見た目のシンプルさから、フォーマルシーンでも人気のコンパクトウォレットです。
女性向けアイテムが多かった印象ですが、最近はメンズラインもよく見かけます。
まとめ
フォーマルシーンでのクラッチ(セカンド)バッグ問題についてまとめてみました。
繰り返しになりますが、「クラッチバッグ」その物はダサくありません。
ただ、イメージが一人歩きしちゃったんですよね・・・
キャッシュレス化が進む現代では、使いやすいバッグの一つであると思います。
参考になれば幸いです。