皮革製造メーカーのWEB担当 ヒロです。
財布を新調した時、「カードが入れづらい事」ってありませんか??
新しい財布の使いづらさについて書いてみます。
革財布のカード入れはキツめに設計されている
「カードを無理やり押し込まないと入らない・・・不良品??」
新しい財布に中身を移し替えてると、なんだかやけにカードポケットが入れづらい。
「寸法間違ってんじゃない?」 と、不安になってしまいますよね。
実は革財布のカード入れはあえて、キツキツで作ってるんです。
というのも、革は性質上使い込むと柔らかくなり伸びます。
その為、最初から緩い設定のカード入れだと使い込んだ時にポケットがガバガバになり、カードが脱落する恐れがあります。
カードが入れづらい財布というのは、革が馴染んだ後を考慮してデザインされたお財布。
つまり、ちゃんと設計されたお財布と言ってもいいです。
革財布のカード入れを使いやすくする方法
新品の財布は革が馴染むまでは使いにくいです。
なので、新調した財布のカードポケットを使いやすくする。
下記の方法はカードポケットを柔らかくする方法というより、「革を柔らかくする方法」として全般的に使える小技が中心です。
革小物やレザーバッグにもOK。
革が堅い時に柔らかく、使いやすくなる基本的な小技になります。
手で揉み込む
一番の基本はコレです。
道具も特に必要ありません、手で優しく揉み込みましょう。
革は揉まれると、繊維がほぐれ柔らかくなります。
また、革の特性として下記を覚えておいてください。
- 暑い(湿度が高い) = 柔らかくなる
- 寒い(湿度が低い) = 硬くなる
革に含まれる水分量が変わる事で、硬くなったり柔らかくなったり・・・
この特性を覚えておけば、革が硬い時にどうすれば良いかが分かります。
財布のカード入れが硬い時は、温めた手で揉みこんであげましょう。
ただ、力を込めすぎると形崩れしてしまう可能性があります。
力を込めずに、優しく温めるように揉み込みましょう。
カード入れて放置 or 普通に使用
カードポケットを揉み込んだら、後はカードを入れて馴染むのを待つだけです。
特に意識をしなくても、2週間も使っていれば徐々にカードが入れやすくなります。
焦らなくても、いずれ革は馴染みます。
ただ、革により馴染み具合は違います。
その為、早くカードポケットを馴染ませたい場合は下記です。
- ① : カードの出し入れを繰り返し、ポケットを馴染ませる
- ② : 厚めのカードを2枚程入れ数日放置 (暖かい部屋なら尚良し)
カードの出し入れを何度か繰り返した後、本来1枚カードが入るポケットに2枚差し込み放置します。
この時暖かい部屋だと革の馴染みが早いです。
ただ、注意して頂きたいのが「革は使っていると伸びるが、自然と縮むことはほぼ無い」という事です。
つまりカードポケットを拡げ過ぎると、カードが脱落する問題に悩まされる事になります。
その為カードを無理やり詰め込むのは×、放置し過ぎも×。
様子を見ながら馴染み具合をチェックしましょう。
基本、普通に使ってれば革は柔らかくなります。
オイル・クリームを塗り込む
基本的な用途は、艶出しや傷を防ぐ為のお手入れ用ですが、革が柔らかくなる効果も期待できます。
革の繊維内にオイルが染み込み、柔らかくなるイメージです。
エイジングも期待できるので、使い始めの革製品にひと塗りしておけばいいでしょう。
基本的なオイルの塗り方は以下です。
- 製品をブラッシングしホコリを落とす
- オイルを少量塗り込み 薄く伸ばす
- オイルの浸透を待ち(1~2時間) 乾拭きで仕上げる
※オイルはつけ過ぎるとシミ、カビの原因になります。
※目立たない場所でテストしてからがお勧めです。
革を早く柔らかくしたいからと、多くのオイルを塗り込んでも逆効果になります。
薄〜く塗り込めば大丈夫です。
好みもあると思いますが、定番のモゥブレィデリケートクリーム辺りが無難でオススメです。
他にも様々な皮革用クリームがありますので、好みのアイテムを探してみてください。
革の柔軟剤
流石にここまでする必要はないと思うのですが・・・
一応、手段として紹介しておきます。笑
名前の通り、革を柔らかくする為のアイテムになります。
レザージャケットや革靴などの、硬いレザーへの使い道が主ですが革財布にも使えます。
あまりに革が硬い時は、試してみても良いかもしれません。
(※使用できないレザーもあるので要確認)
まとめ
財布のカードポケットが入れづらい時の、対処方法をまとめてみました。
柔軟剤やオイルを使うのもありですが、基本そこまでする必要ありません。
使っていれば自然と馴染みます。
革は生き物です。
焦らず、育てる感覚で、ゆっくり革が馴染むのを楽しみましょう!!