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【カビ?】革の表面の「白い汚れ」の正体と落とし方について【スピュー? ブルーム?? 】

2021年2月23日

皮革製造メーカーのWEB担当 ヒロです。

いきなりですが、財布や鞄の表面が「白く汚れ」ていたりしないでしょうか。
革が白っぽくなる原因は幾つかあります。

それぞれ解説します。

革の表面に「白い汚れ」が・・・

モヤがかかったように全体的に白くなっていたり、斑点で所々白くなっていたりと、革製品が白くなる原因は様々です。
気にしなくても良い事象もあるのですが、カビが生えてしまった可能性もあります・・・

革の種類により、原因も対処法も異なります。
まずは、その「白い汚れ」がなんなのか解説します。

革が白くなる原因と対処法

革が白くなってしまう主な原因は以下の3つです。

  • スピュー
  • ブルーム
  • カビ

聞き慣れない単語が含まれているかと思いますが、簡単に説明します。

スピュー

スピュー

雨にふられた後、手入れをしなかった革靴(ソルトスピュー)

スピューは簡単に言うと「革の表面に油分や塩分が浮き出た状態」の事を言います。

大きく分けて2つのスピューがあり、それぞれ浮き出ているものが違います。

  • ファットスピュー (脂肪スピュー) / 加脂剤・油分
  • ソルトスピュー (塩スピュー) / 塩分

違いを見てみましょう。

ファットスピュー (脂肪スピュー)

「皮から革」への加工の段階を「鞣し」(なめし)と言います。
この時、皮が腐らない様、脂肪分を全て抜き出した後、「加脂剤」という油を含ませます。
この人工的に加えた油、「加脂剤」や「取り除けなかった脂肪分」がファットスピューの正体です。

表面に「油分」が浮き出てきてるという訳です。
この「ファットスピュー」は別名「油ジミ」とも言われます。
特徴として冬に起こりやすいです。

ヒロ
洗い忘れた「鍋の油」が固まったイメージと言うと伝わりますかね??
寒い時期よく固まりますよね。

製造の工程で「脱脂不足」であったり「加脂剤」の染み込みにムラがあったなど要因は様々です。

対処法ですが、気温が上がれば放っておいても薄くなります
それか、乾いたタオルで優しく擦ってください。

ポイント

※熱を加えて硬くなった「油分」を柔らかくすればOKです。

軽くドライヤーを当てて確認する方法もあります。
ただ、革の風合いを損ねる可能性もあるので自己責任でお願いします。

ファットスピューは、「革の内部に浸透した油分」が原因ですので、恐らくまた出てきます。
それも含めて、革の"アジ"だと思った方がいいでしょう。

ソルトスピュー (塩スピュー)

こちらは「鞣し」(なめし)の前段階、原皮の保存状態が関係します。
原皮は腐らないように、塩漬けされ保管されます。
加工の段階になると、大量の水で汚れと一緒に塩分を流し落とします。

ただ、完全に落としきれない塩が少量残ります。
この「残った塩」がソルトスピューの正体です。

ソルトスピューは「革が濡れた時」に現れやすいです。

革の内部に蓄積した塩分が水や汗によって溶け出し、乾燥する時に蒸発して固まる事により革表面に白く現れます。
「塩浮き」、「塩吹き」などと呼ばれる事もあります。

対策としては、濡らしたタオルで優しくソルトスピューを拭き取り、陰干しし乾かします。
乾燥後、乳化性クリーム(デリケートクリーム)を塗り込めばOKです。

普段の革製品のお手入れの延長で問題ありませんね。

ブルーム

ブルームは「ロウと油分」が混ざったものです。
成分が凝固化したものが表面に現れ、白っぽく粉を塗ったように見えます。

初めて目にした人からすると、「カビ」と勘違いしてしまうような見た目ですが使用には一切問題ありません。

ブルームは「ブライトルレザー」の特徴になり、白い粉を塗ったように見える特徴から「ロウ引き革」とも呼ばれます。
革の表面をコーティングする事で、傷から保護されるだけでなく、使い込むうちにロウが溶け、革に馴染み艶が上がる特徴があります。

ブルームは拭き取る事も可能ですが、上記の理由から拭き取らないことをお勧めします。
決して「汚れ」ではないのでくれぐれも勘違いしないでくださいね!!

ヒロ
実際に「ブライトルレザー」の質感を知らないお客様から「カビじゃないの?」とお問い合わせをいただくことがあります。
確かに、「白く粉を吹いてる」のでビックリするかも知れないですね。

カビ

カビ

革製品はカビが生えやすいアイテムの代表と言ってもいいくらいです。
湿度が高い部屋に置いておくと、数日でポツポツと・・・

ヒロ
ちなみに画像のカビが生えたレザージャケットは僕の私物です。
クローゼットに入れて6ヶ月程でこれです 涙

通気性が悪く、高温多湿の場所になるとカビは活発に繁殖します。
数値で言うと温度が70~80% 温度が20~30° まさに日本の梅雨〜初夏のシーズンはカビが生えやすいです。

予防策はなかなか難しいのですが、通気性に気をつける。
また、収納するときは「カビの喜ぶ栄養分」を綺麗に拭き取る点に注意しましょう。

ポイント

※革には多くの「油分」、さらに「手の油」、またメンテナンス時の「革クリームの拭き残し」などなど
収納するときはしっかり拭き取ってからにしましょう。
カビの「ご飯」になってしまいますよ。

カビが生えてしまった時の落とし方

「スピュー」、「ブルーム」に関しては見た目を除けば、気にしないでもOKな事象です。

ですが、「カビ」は匂いもありますし、人体にも害があるので早急に対処しましょう。
重度のカビの場合、自宅での対応は難しいところもありますが、軽度のカビなら以下の手順で十分です。

  1. カビを拭き取る / 絞った濡れタオルで優しくカビを拭き取ります。
  2. 陰干し / 風通りのいい場所で陰干し。天日に長時間晒すと革の風合いを損なう可能性があるのでお勧めできません
  3. 保湿クリーム / 最後に保湿でデリケートクリームを塗り込みます。クリームはM.MOWBRAYがあれば問題ないでしょう。


こちらも普段の革製品のお手入れの延長ですね。

ただ、もっと簡単なのがM.MOWBRAYの使い捨てシート。
汗拭きシートみたいに革製品を拭くだけで、カビの除去&予防ができます。

これは気軽に使えて本当におすすめです!!

ヒロ
僕はビジネスシューズに使ってます。
ただ、最近はテレワークが増えてビジネスシューズを履く機会もあまりないのですが・・・
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まとめ

革にできた「白い汚れ」についてまとめてみました。

ご自身の革製品の「汚れ」がどれに該当するかわかったでしょうか。
ただ、革と一口にまとめていますが革は、種類や加工方法が多岐にわたるので上記に含まれない可能性もあります。
また、外的要因による汚れの可能性もあるので、よく確認してみてください。

参考になれば幸いです〜!!

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