皮革製造メーカーのWEB担当 ヒロです。
バッグやキーケースなどの革製品の「留め具」に用いられる金具の一つナスカン。
壊れてしまった時どうしますか??
修理方法についてまとめてみます。
ナスカンとは何か
主に「接続部の留め具」として使われる金具が「ナスカン」です。
このナスカン、大きく分けて3種類の形に分かれます。
- 鉄砲ナスカン / 円筒形のナスカン
- 網ナスカン / 内側に押し込み使用するナスカン
- レバー付ナスカン /レバーで開閉するタイプのナスカン
イメージができたでしょうか。
皆様がお持ちのバッグやキーケース、なにかしらの接続部に使われてるはずです。
金具(ナスカン)は消耗品だと思ってよい
これら革製品の金具類(ファスナー・フック・ギボシ・・・etc)は、消耗品と考えてしまって大丈夫です。
例えばですが、車に乗ってる人は「タイヤ」や「オイル」を定期的に交換しますよね。
キーケースやバッグも同じようにメンテナンスが必要です。
イメージ的には…
オイルやタイヤ = 「ナスカン、ファスナー等の資材。」
このようなイメージ。
金具はあくまでも革製品を構成するパーツの一つであり、交換してメンテナンスすれば長く使えます。
壊れやすい場所と修理方法について
では、そんなナスカンの「壊れやすい場所」について書いてみます。
ここでは僕のキーケースに付いてた「レバー付ナスカン」を例にあげます。
- ①金属摩耗により「Dカン」が脱落
- ②「フック」のバネが破損
ナスカンは「フック」と「Dカン」の2パーツの組み合わせで出来ています。
上部がフック、下部はDカン。
その間を「回転カン」というパーツで接続しており、このパーツのおかげでフックが自由に回転します。
ナスカンにもいくつか種類がありますが、壊れるのは決まって動きが加わる「バネ」か「回転カン」です。
では、壊れた時の対処方法を紹介します。
自分で修理する(交換する)
修理と言いますか、「交換」ですね。
素材と種類によりピンキリですが、数百円も出せば大体のナスカンが購入できます。
下手に直そうとせず、交換をお勧めします。
無理に直しても、磨耗した金具はいずれ完全に死にます。
(※少なくとも僕の勤務先では、修理を依頼された時は交換です。)
キーケースなどの「リング」に通ったナスカンは簡単に外せるので交換も容易です。
代替え品を買ってきて、リングに通すだけで完了です。
気分を変えてカラーを変えても面白いですね!!
ただ、「ショルダーベルト」の場合、Dカンが縫い合わされていたり、カシメで留めてあったりするので普通は外せません。
縫製をといた後にも、再度縫い合わす必要がある為、「レザークラフト」や「手芸」をやってる人じゃないと難しいかと思います。
それでも自分で交換したいなら、「ネジ式ナスカン」がお勧めです。
ドライバー、一本あれば開閉可能のナスカンです。
幾つかサイズがあるみたいので、探してみてはどうでしょう。
修理を依頼する
ナスカンが壊れた時、簡単な作りなら自分で交換が可能です。
ですが、ショルダーベルトのナスカンのように交換が難しい物はプロに任せた方が間違いがありません。
騙し騙し使っていてるといずれ、本当に使えなくなってしまいますし、余計な出費が発生する可能性も・・・
メンテナンスの時期だと思って修理依頼をしましょう。
「ブランド直営店」と「リペアショップ」、それぞれ違いをまとめます。
ブランド直営店
- 同じ金具に交換して貰える
- 混み具合により、納期が前後してしまう
- リペアショップと比べると、修理代金はややお高め
まず、ハイブランド系のアイテム(ヴィトン、グッチ、プラダ 等々・・・)
これら、「ハイブランド」と言われる金具(ナスカン)には、「ブランドロゴ」が打刻されている場合があります。
この打刻入りナスカンは一般に出回っていません。
(※ブランドイメージもありますし、安易に偽造品を作らせない為です。)
その為、完璧な修理を求める場合、直営店での修理が必要となります。
一般的に購入店でなくても持ち込みは可能です。
修理箇所ごとに一定の修理基準は設けてあるはずなので、気になる方は問い合わせてみましょう。
街のリペアショップ
- ナスカンは流通品(代替え品)での修理になる
- 納期は早い
- 料金が安い:1000円~3000円程度
「打刻とかいいから、早く安く直したい!!」
その場合、リペアショップがオススメです。
ナスカンは代替え品による交換になりますが、用途は同じなので問題なく使えます。
なにより料金が安い。
ナスカン交換で1000円前後〜が相場です。
こちらもピンキリなので問い合わせてみましょう。
もし、リペアショップをお探しならユアマイスター がお勧めです。
エアコン修理業者が中心なので目立ちませんが、カバンや財布のリペアも行っています。
全国300人〜の革職人さんに見積もりが取れるので、お店を探す手間もありません。
修理を考えてる方は「見積もり」を取ってみては如何でしょう。
まとめ
ナスカンが壊れた時の修理方法をまとめてみました!!
ちなみに画像の「レバー付きナスカン」、某有名メーカーのキーケースに付いてたナスカンです。
画像ではわかりにくいですが、3年程でバネが馬鹿になりました。
毎日着脱の為にバネを開閉してたので、普通に寿命かなぁ〜と。
ナスカンは安いパーツなので、ガタがきたら交換してあげましょう!!
参考になれば幸いです。