皮革製造メーカーのWEB担当 ヒロです。
本日も修理ネタを一つ。
フラップ式の財布に採用されている「ボタン」の修理方法についてまとめてみます。
スナップボタン(バネホック)について理解しよう
財布のフラップについている、「パチンッ」と開閉するあのボタン。
表記の揺れがありますが、「スナップボタン」や「ドットボタン」などが通称で、総じて「ホック」と呼んだりします。
財布についている、ホックは「バネホック」という名前。
財布やキーケースなどの、革製品に使われています。
オスとメスがある?
ホックには「オス」と「メス」があります。
見分け方は簡単で、凸となってるのがオス、凹となってるのがメスです。
正式には・・・
- オス(凸) = ダボ・ゲンコ
- メス(凹) = バネ
となります。
この手の小さいパーツは表記に揺れがあったりするのですが「オス・メス」で通じます。
メーカーに修理を依頼する時、例えば・・・「スナップボタンのオス側が外れてしまって」これで充分通じます。
金具類は消耗品だと思って良い
以前も書きましたが、革製品にとって金具類はあくまで消耗品に近いイメージです。
革はメンテナンスをすれば艶が出て"アジ"が出ますが、金具は使うほど消耗しいずれ役目を終えます。
金具はあくまでも財布を構成するパーツの一つ、交換してメンテナンスしてあげましょう。
財布のボタンが壊れた(ゆるい)時の修理方法
スナップボタン(ホック)の構造が分かったところで修理について書いていきます。
- 自分で修理(修理の方法)
- 店舗に修理を依頼(料金・持ち込む場所)
上記2パターン分けて書きますので、必要な章をチェックしてください。
自分でスナップボタンを修理する場合
2つ方法を書きます。
どちらも簡単にできますが、自己責任でお願いします。
- ①オスの向きを回転させる
- ②メスの幅を調整
文字よりも画像の方が分かりやすいと思うので、実際に僕が使ってた財布で試してみます。
①オスの向きを回転させる
必要なものはラジオペンチだけ。
オスの頭をペンチを掴み、半回転程度ゆっくり回します。
(※メスを回しても構いませんが、オスの方がペンチで掴みやすいです。)
目的はオスとメスの噛み合わせをずらす事。
ずっと同じ位置で開閉していると、金具(特にオスの方)が摩耗します。
そこで、摩耗した位置をずらした訳です。
財布を閉じてみて、締まり具合が変わったら成功です。
力を入れすぎると角を潰してしまうので優しく作業しましょう。
②メス(バネホック)の幅を調整
必要なものは細めのマイナスドライバーになります。
矢印の間にドライバーを差し込む事で、隙間を調整します。
緩い場合、矢印の隙間を拡げればOK。
つめ?(名前がわからんです・・・) に曲がりがある場合、真っ直ぐにしましょう。
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ちなみに僕の場合、①の方法で治りました。
ただ、①、②共にあくまで応急処置です。
摩耗したホックはいずれ、完全に閉まらなくなります。
早めの交換をお勧めします。
それともう一度書きますが、自己責任でお願いします。
店舗に修理を依頼する時の料金と注意点
スナップボタンが緩い時、簡単な調整なら家にある工具でも対応できます。
ですが、摩耗が進んだ金具はもう寿命です。
騙し騙し使っていてると、いずれ使えなくなってしまいますし、余計な出費が発生する可能性も・・・
メンテナンスの時期だと思って修理依頼をしましょう。
ブランド直営店とリペアショップ、それぞれの違いをまとめます。
ブランド直営店
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- 同じ金具に交換して貰える
- 混み具合により、納期が前後してしまう
- リペアショップと比べると、修理代金はややお高め
まず、ハイブランド系のアイテム(ヴィトン、グッチ、プラダ 等々・・・)
これら、「ハイブランド」と言われる財布のボタンには、「ブランドロゴ」が打刻されている場合があります。
この打刻入りスナップボタンは一般に出回っていません。
(※ブランドイメージもありますし、安易に偽造品を作らせない為です。)
その為、完璧な修理を求める場合、直営店での修理が必要となります。
一般的に購入店でなくても持ち込みはOKですが、修理料金のはオープンにされてないので問い合わせが必要になります。
修理箇所ごとに一定の修理基準は設けてあるはずなので、気になる方は問い合わせてみましょう。
街のリペアショップ
- スナップボタンは流通品(代替え品)での修理になる
- 修理専門店に納期は早め
- 料金が安い:1000円~3000円程度
「打刻とかいいから、早く安く直したい!!」
その場合、リペアショップがオススメです。
金具は代替え品による交換になりますが、用途は同じなので問題なく使えます。
なにより料金が安い!!
スナップボタン交換で1000円前後〜が相場です。
こちらもピンキリなので問い合わせてみましょう。
もし、リペアショップをお探しならユアマイスター がお勧めです。
エアコン修理業者が中心なので目立ちませんが、カバンや財布のリペアも行っています。
全国300人〜の革職人さんに見積もりが取れるので、お店を探す手間もありません。
修理を考えてる方は「見積もり」を取ってみては如何でしょう。
まとめ
スナップボタンの修理に関してまとめてみました。
ちなみに例に出した、僕の汚い財布ですが・・(笑)
バイクに乗る時のお財布で、休日のみの使用で5年程でボタンが緩々になりました。
毎日頻繁に明け閉める人は、もう少し金具の寿命が早いかもしれませんね。
参考になれば幸いです。