皮革製造メーカーのWEB担当 ヒロです。
フラップ付きで便利な「手帳型スマホケース」。
男女問わず人気なアイテムですが、寿命が早いとの声があります。
それは「素材」が原因の一つかも知れません。
手入れと補修についてまとめてみます。
手帳型スマホケースは寿命が短い?
手帳型スマホケースは「二つ折り」。
この二つ折りがポイントでありつつも・・・実は「ネックポイント」だったりします。
フラップを開け・閉め・開け・閉め・開け・閉め・・・・・・
その都度、フラップとベロの折り目にダメージが蓄積、やがて縦に裂けるように「ヒビ」が入ってしまいます。
こうなったら寿命でしょう。
では、なぜこんなに「手帳型スマホケース」はもろいのでしょう。
それは素材が関係してるかもしれません。
合皮スマホケースの寿命は3年??
それぞれ「本革」と「合皮」の特徴を簡単にまとめてみます。
本革 | 合皮(PU,PVC) | |
寿命 | 10年以上~ | 2〜3年 |
価格 | 高い | 安い |
重量 | 重い | 軽い |
特徴1 | 水に弱い | 水に強い(弾きやすい) |
特徴2 | 経年変化 | 経年劣化 |
ポイント
合皮と一括りにしてますが、「PVC(塩化ビニル樹脂)」と「PU(ポリウレタン樹脂)」があり、それぞれ特徴が異なります。
※ 細かく分けると説明がややこしくなるので、「合皮」でひとまとめにしておきます。
本革は動物の皮からを加工した天然物、合皮は人工的に作った革に似せた素材。
合成皮革はナイロンやポリエステルなどの化学繊維の生地の上に、ポリウレタンなどの樹脂をコーティングして作られたものです。
- 「本革」:動物の皮からを加工した天然物。
- 「合皮」:人工的に作った革に似せた素材。
で、このポリウレタン素材というのが劣化が早い。
使ってなくても「空気中に含まれる水分」や「紫外線」でも劣化がゆっくり進みます。
こららは合皮の「加水分解」という劣化の現象のひとつです。
合皮スマホケースの手入れと補修について
合皮のスマホケースがダメになる原因を書きました。
では、ここからは「手入れ」と「補修」に関してまとめたいと思います。
- 合皮素材は基本 手入れの必要なし
- 折り目のヒビ割れには修理用テープを使う
合皮素材は基本 手入れの必要なし
前提として、合皮はお手入れの必要がありません。
化学繊維でできた素材なので、栄養剤などのクリームを入れる必要もなく、手入れせずに使えます。
ただ汚れが気になる場合は、絞った濡れタオルなどで汚れを拭き取ります。
汚れがひどい場合は「中性洗剤」を薄めて使ってもOK。
この時ぬるま湯を使いよく絞り、叩くように優しく汚れを落としましょう。
最後に水拭きと空拭きをして、しっかり乾燥させれば完成です。
折り目のヒビ割れには修理用テープを使う
合皮は劣化のスピードが早いため、「ヒビ「や「破れ」が起こりやすいです。
そんな時は「合皮修理用テープ」で対応可能です。
折り目のヒビ割れ程度の補修なら、充分対応可能です。
「巻きつける」・「部分的に貼り付ける」など、使い方はアイデア次第。
バッグの持ち手と同じ色を探せば、応用が効くはずです。
こちらも手芸が得意な人にお勧めしたいアイテムの一つです。
ずっと使える 丈夫な本革手帳型スマホケース
合皮の寿命は2年〜3年とされています。
長く使うことを考えると、「本革」を選択するのもありかなと思います。
最後に「本革手帳型スマホケース」をいくつか紹介します。
HUKURO iPhoneケース
何度が紹介していますが、僕が最近特に好きなメーカーさん。
大阪の物作り集団「HUKURO」です。
素材は栃木レザーのみにこだわる徹底ぶり、エイジングが楽しみなアイテムです。
右利き、左利きが選べるのも嬉しいですね。
カードポケットのデザインや、背面の抑えなどこだわりが感じられます。
PORTER CURRENTカレント iPhone CASE
あの「PORTER」の手帳型スマホケースです。
素材は型押しを施した牛ステア。
細い波のような型押しがポーターならではですよね。
シンプル&シックな見た目なので、スーツスタイルにもピッタリ。
長財布と合わせてもお洒落ですね。
HANATORA iPhoneケース
手帳型スマホケースといえば、こちらのメーカーが有名です。
「HANATORA」のシュリンクカーフレザー スマホケース。
シュリンクレザーと言うのは鞣しの段階で革を特殊な薬品につけ、革の表面を収縮させて独特のシボ(シワ)加工を施した革のこと。
柔らかな風合いと手触りが特徴の型押し革です。
素材が良ければ、飾らなくてもで十分かっこいい。
そんなアイテムだといえます。
まとめ
手帳型スマホケースについてまとめてみました。
ちなみに「本革素材」なら、折り目が「ボロボロ」になるという事はないです。
先にあげましたが、合皮「経年劣化」・本革「経年変化」という捉えからになる為です。
長く使うのなら素材から探してみるのもいいでしょう。
参考になれば幸いです。