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【ボロボロ】革の裏側の毛羽立ちがザラザラして気になる時【繊維クズ】

2020年11月10日

皮革製造メーカーのWEB担当 ヒロです。

革のショルダーベルトや財布を使っていて裏側の「ザラザラ」が気になったことありませんか??
対処方法についてまとめてみます。

革の表と裏について


対処方法に入る前にまずは革の知識を少し。
革の「表」と「裏」はそれぞれ特徴が違います。

  • 革の表 = 銀面(ぎんめん)
  • 革の裏 = 床面(とこめん)

表皮があった部分を「銀面」、皮下組織があった部分を「床面」。

私たちが普段手にしている革製品のほとんどが「銀面」を表に使用しています。
ただ、例外として「起毛革(ベロア・スウェード等)」は「床面」をきれいに仕上げて表に使用します。

また、革の王様とも言われる「コードバン」。
こちらも馬の臀部の「床面」を磨き上げツルツルに仕上げた革になります。

一部に使用方法の違いはありますが、ざっくりと表面が銀面、裏面が床面と覚えていただければ大丈夫です。

革の裏面(床面)のザラザラの正体


「ベルトの裏面のザラザラが洋服に擦れてカスがついた・・・」

革の裏側を「床面(とこめん)」と言います。

で、この革の裏側の床面。
未処理の状態だと「ザラザラ」とした毛羽立った質感です。

画像のベルト、僕が使ってたベルトなんですが「けばけば」してますよね??
未処理のレザーベルトです。

毛羽立ちの正体は「繊維カス」。
この「繊維カス」が使うほどにボロボロと落ちてきます。

独特な手触りが革本来の特徴とも言えるので、処理を行わないアイテムもカッコ良いのですが、この「繊維カス」が洋服にこびり付いたり、精密機器の中に入り込んだり・・・なかなか厄介な存在です。

特にニットやセーターに繊維カスが着くと中々取れない・・・

では、そんな「繊維カス」への対応方法を紹介します。

ボロボロ落ちる革への対応方法

もし、繊維カスが気になるのなら「磨き処理」を行いましょう。

「レザークラフトやったことないし難しそう・・・」と言う声が聞こえてきそうですが、完璧な処理を求める必要はありません。

だって裏面ですから、普段は見えません。笑
専用の薬品さえあれば簡単に処理が可能です。

仕上げ剤(トコノール等)を使い磨く

必要になるのが「仕上げ材」。
仕上げ材とは「コバ」や「床面」を滑らかにするワックスの事です。
特にトコノールは定番中の定番のアイテムなので、革を持つ人は一つ買っておいて損はありません。 

塗り方に関してはこちらの動画の解説がわかりやすかったです。
参考にどうぞ。

トコノールを床面に薄く伸ばし、線維の向き(動画内で解説されています。)に沿ってガラス板で押し込むようなイメージで塗り込みます。

毛羽立ちを押さえる糊の成分が、革の内部に浸透し毛羽立ちを防止。
天然ワックス成分が革を保護することにより、ザラザラと言う質感からしっとりとした質感を保ちます。

トコノールを塗り込めば、繊維クズが落ちる悩みは解決できます。

ガラス板は代用品でもOK

トコノールを塗り込む時に必要になるのが「ガラス板」。
ただ、このガラス板、レザークラフトをやる人なら使い道がありますが、「ちょっと床面を綺麗にしたい」程度なら購入に躊躇しますよね・・・

結構高いですしね^^;

そこで職人さんに「ガラス板の代わりに使えるものってないですか〜??」と聞いてみました!!

  • ガラスの灰皿
  • コーヒーの空き瓶
  • ガラスのコップ

返ってきた回答はこんな感じです。
条件が「硬い・角がない(丸い)・力を込められる」。
ガラスのコップや灰皿あたりは100均で売ってるので、グリップしやすいアイテムを選べばいいでしょう。

ちょっと床面を綺麗にする程度なら、代用品でも問題ないでしょう。

ただ、本気でレザークラフトをやりたい人は「ガラス板」の購入をお勧めします。

なんでしょう、床磨き様に作られてるだけあってグリップしやすいんですよね。
力が入れやすいと言うか。

それと、結構力を込める作業なので腱鞘炎に注意してくださいね。

完璧な処理を希望なら「リペアショップ」に相談しましょう。

出典元:YOURMYSTAR

もし、リペアショップをお探しならユアマイスター がお勧めです。

エアコン修理業者が中心なので目立ちませんが、カバンや財布のリペアも行っています。

全国300人〜の革職人さんに見積もりが取れるので、お店を探す手間もありません。

修理を考えてる方は「見積もり“”」を取ってみては如何でしょう。

まとめ

床面のザラザラについてまとめてみました。

未処理の床面やコバのあの革らしい感じ(?)結構好きなんですが、実際使ってみると繊維クズが服に着くので不便なんですよね・・・^^;

そんなに難しくないので、ご自身で処理してみてはいかがでしょう??
参考になれば幸いです!

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