皮革製造メーカーのWEB担当 ヒロです。
薄型で体に沿うようなフォルムが特徴な「サコッシュバッグ」。
他のバッグとの違いはわかりますか??
今回は「サコッシュ」の事を解説したいと思います。
小さいバッグが流行中
2015年前後、ファッション業界は「ノームコア」がブームでした。
ポイント
「ノームコア」= 「究極の普通、突き詰めたシンプル」と言われてましたね。
スティーブ・ジョブズのファッションが良い例とされてました。
この前後だったと記憶してるのですが、バッグ類のデザインがやけにシンプルになりました。
確か「ミニマリスト」が流行語を取ったのも、2015年だったと思います。
ただ、みんな内心気づいてたんですよ。
「このファッション・・・流石に地味すぎないか??」って 笑
サコッシュが一般の市場に出回るようになったのが2016 〜 2017年辺り。
地味なファッションにアクセントになる「小さなサコッシュ」が、ニーズにマッチしていたんだと思います。
また、ちょうどこの時期に「キャッシュレス」が世間に浸透し始め、持ち物のコンパクト化が進みます。
大きなバッグが必要なくなり、バッグがどんどん小さくなっていきました。
サコッシュとは
サコッシュ(Sacoche)とは、フランス語になり「カバン、袋」を意味します。
元々は自転車レースの際、レーサーがドリンクや補給食を入れていたショルダータイプのバッグになり、薄型で軽量、体に沿うような作りが特徴です。
主な特徴は以下の通り
- 薄マチ 1cmの以下が基本
- 横型が多い、最近は縦型も流行中
- ナイロン生地のものが主だが、革もあり
競技の邪魔にならないように、荷物の出し入れがし易く、開口部が大きく開きます。
僕はバイクに乗るときに使ってます。
元は「サイクリストのバッグ」と言うだけあって体に沿って使い易いですよ。
サコッシュと他のバッグの違い
この投稿をInstagramで見る
それでは「サコッシュ」と「他のバッグ」の違いについて書いてみます。
見た目は似ていますが、ルーツが違います。
サコッシュとショルダーバッグの違い
まず、ショルダーバッグとサコッシュの違いですが。
そもそも「違い」と、表すのも意味が異なる気がします。
ショルダーバッグとは肩(shoulder)にかけて使うバッグを総じて指します。
その為、「サコッシュ」・「ポシェット」などもショルダーバッグに該当。
「ショルダーバッグ」というカテゴリーに該当する「サコッシュ」。
といった方が正解でしょう。
ポシェットとサコッシュの違い
- マチありの小型バッグ
- 素材は様々、お財布一体型もあり
- レディースのイメージ(?)
それでは「ポシェット」と「サコッシュ」についてです。
ポシェット(pochette)とは、こちらもフランス語で肩からさげる、長いひものついた小型のバッグを指します。
「フランス語のpoque(袋)がスタートでpoque(袋) → pouch(ポケット) → pochette(小袋)」がルーツとされます。
バッグとしてのルーツ(起源)と、形が「サコッシュ」とは異なりますね。
ポシェットは女性向きのバッグとされるようですが、最近はメンズ向けアイテムも取り扱われています。
ポシェットは「マチ付きの、斜めがけができる小さいバッグ」であると言うこと。
イメージが出来たでしょうか?
クラッチバッグとサコッシュの違い
- 肩ヒモのない小型バッグ
- 「クラッチバッグ= セカンドバッグ」
- clutch (クラッチ)はつかむ、握るの意味
「クラッチバッグ」と言うのは肩ヒモのついていない小型のバッグのこと。
必要最低限をコンパクトにまとめて持ち歩けるポイントから、休日使いに人気のジャンルです。
ハンドルが無いので小脇に抱えたり、名前の通り手で掴んだりして持ち歩きます。
一昔前には「セカンドバッグ」と呼ばれていました。
ちなみに起源は「second(二番目の)」と「bag(2番目(2つ目)」と言う、和製英語からきてるらしいです。
「クラッチ」と「サコッシュ」は、形は似ていても用途が異なる事がわかります。
ただ、最近は「2way仕様(サコッシュ&クラッチ)」のような「クラッチバッグ」でありながら「サコッシュ」のように、肩がけで使えるバッグも増えてきている為、ここら辺の区分が不明瞭な気がします。
サコッシュの流行はいつまで続くのか
サコッシュが一般に認知されから既に5年以上。
気になる所としては、「まだ使えるの? ダサくないの??」ではないでしょうか。
製造メーカー側の人間として感じる流れは、以下の通りです。
- 流行は終わっているがダサくはない
- バッグの新ジャンルとして定番化している
詳しく書いてみます。
サコッシュの流行は終わっているがダサくない
まず、「サコッシュ」の「流行」はとっくの昔に終わってます 笑
時期で言うと、2017~2018辺りには落ち着いて次のフェーズに移り「サコッシュ」→「ウエポ(ウエストポーチ)」と流れましたね。
2018年は「リバイバルファッション」がブームになり、90年代テイストがトレンド。
「ウエストポーチ」がまさにでしたね。
この様に一過性で流行する「トレンドアイテム」というのは息が短く、短期間で順位か入れ替わります。
ただ、流行は終わっていますが「サコッシュ」ってダサいですか??
周りを見ると、まだまだ新作としてサコッシュが販売がされてますし、身につけてる人がいますよね?
そもそも「ダサい」ってなんでしょう。
バッグの新ジャンルとして定番化している
「サコッシュ」は斜めがけが出来る薄型ミニショルダー として、世間から認知され定番化しています。
普段使いはもちろん、サイクリスト、バイカー、登山家など様々なシーンで活躍します。
キャッシュレス化が進む現代において、丁度いいサイズのバッグであると言えますね。
「ダサい!!」との意見が出るのは、なんか違う気がしてまして・・・
恐らく「コーデに失敗してる」or「ネットの意見を取り入れ過ぎてる」とかな気がします。
流行はしてませんが、ダサくもないし、時代遅れな事も無いでしょう。
あまり、世間の目を気にし過ぎると「意見のない量産型ファッション」になってしまいますよ。
メーカーはトレンドに合わせて「物作り」を行うのは基本です。
「かっこいい(かわいい)」を、最終的に評価するのは自分自身であり「ネット」ではありません。
あまり「トレンド」に踊らされると、お金が持ちませんよ・・・ 笑
おすすめサコッシュ3選
最後にオススメなサコッシュを3つ選んでみたいと思います。
サコッシュを探してる方は、是非参考にしてみてください。
PORTER(ポーター)
ベタかもしれませんが、使いやすいブランドだと思います。
「メインポケット」の他に「外ポケット」と2箇所の「内ポケット」で小物を綺麗に収納します。
素材は吉田カバンオリジナルの『X-C1000』。
この「X-C1000」は高強度の「コーデュラナイロン」と、防水性の高い「X-PAC」を融合したハイブリットな生地です。
重さは約150gと軽量な作り、普段使いや旅行で活躍しそうですね。
tk.TAKEO KIKUCHI(ティーケー タケオキクチ)
落ち着いたドレスライクな服が好みの方は、レザー素材のサコッシュを選んではどうでしょう。
サコッシュは本来カジュアルな見た目ですが、素材が変わるだけで雰囲気が異なるバッグになります。
レザーで仕上げる事で、ナイロン素材とは違ったキレイめテイストに仕上がっています。
アウトドアテイストとは違った、大人な雰囲気が良いですね。
B:MING LIFE STORE(ビーミング ライフストア by ビームス)
「普通のサコッシュでも大きくて邪魔になる・・・」そんな人は、「横向き」ではなく「縦向き」で探してみてはどうでしょう。
持ち歩く荷物が減ってることから、縦向きタイプのサコッシュも人気です。
ポイント
サコッシュよりさらに小さいバッグを「スコッシュ」とも呼びます。
2018〜雑誌の「LaLa Begin」が提案した造語ですが、一時期この単語を使ってたのを記憶してます。
外出時に「スマホ・財布・鍵」などの、最低限しか持ち歩かない人には丁度いい大きさですね。
まとめ
サコッシュと他のバッグの違いについて書いてみました。
僕の勤務先では「サコッシュ」と「ポシェット」まとめて「ミニショルダーバッグ」と呼んでます。
バッグの呼び名って、結構フワフワしてるのでこんな物ですよ 笑
ちなみに2020年〜は、ミニバッグをさらに小さくしたバッグ「マイクロショルダー・マイクロバッグ」が流行しました。
小さいアイテムに流れが来てると言う事ですね。
参考になれば幸いです。